基本的に、建物を支えているのは「構造」部分。普段表に露出していない部分です。そこは見えないからこそいろいろな「欠陥」が隠れてしまうかもしれない恐い部分です。

見えない部分で起こりうる欠陥をいくつかに分類わけすると…

■構造部位
骨組みをいいかげんに施工したら、地震大国日本でどうなるかは素人でも想像がつくでしょう。たとえ全壊することはなくても傾くことはあるでしょう。木造でいえば、地盤、基礎、土台、柱、梁、根太、筋交、床下地、束、垂木、屋根下地です。この中のひとつでも手を抜いた施工をしたら、そりゃ安全率は低下します。

■断熱材
高温多湿の気候風土を持つ日本では、実はやっかいなのが断熱材です。どうしてかって?理由は断熱材を境に外部と内部で温度差が生じる。そのためによく見かけるのが、室内の壁などに生じる結露です。この場合重要になるのは結露をする場所で、室内の壁なら一生懸命拭いて(それも大変だが)対処することもできる。でも、断熱層に隙間があるとその中で結露してしまう。最近では結露しにくい断熱材もあるようですが、あくまでも「しにくい」のであって、「しない」わけではないのです。そしてこの壁内結露は逃げ場のない水になり、壁内にどんどん蓄積されて、いずれ構造材を腐らせてしまう恐れがあるからです。構造材が腐るということは…、一歩ずつ歩み寄る恐怖です。

■換気・防湿
ここでいう換気とは室内でなく、壁内、屋根裏、床下のこと。理由は断熱材とほぼ同じです。結露防止のための換気や防湿が重要ということ。日本の法律では1階の柱下部1m部分には防腐処理した材料を使うことがほぼ義務付けられているらしいけど、それでも換気条件があまりに悪ければいずれは腐ってしまう。建築基準法では基礎は布基礎(縁の下のない床下環境)を義務付けられているが、換気という点ではこれがなかなかリスキーな形態のようだ。

■気密
気密シートは、壁内に室内の水分が流れていかないようにする役目と、外部の冷気が侵入しないようにする役目と、断熱材の効果を上げるようにする役目があります。ここ最近浸透しつつある高断熱高気密住宅には、断熱材と共に必要な要素ではあるけど、これも断熱材と同じように両刃の剣。気密するなら徹底的にやらないといけないのです。どこかに隙間があって水分が入り込むと、今度はこの気密シートのせいで水分の逃げ場がなくなってしまうからです。

■水仕舞い・防水
先進国ではダントツの雨量を誇る日本では、絶対的に必要な条件。屋根裏や壁内に雨が漏れば、壁内結露へまっしぐら!生活維持と建物維持の両面からの支障が出るわけです。なので、まず水を入れないこと(防水工事)、そして、入ってしまった水を出してあげる水道(みずみち)を設けることが大切です。しかし、雨漏れ探しって実はプロでも難しいことらしい…。

以上、見えない欠陥が起こりやすい部位です。

なんだか、だんだんがんじがらめの建物がかわいそうになってきちゃいますね……。



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